週刊リング

週刊ゴング記者に憧れ、週刊リング記者(自称)になった素人超人が、独自の目線による記事を書いていくプロレスブログです。

No.3-⑴ ☆NEW ERA!MSG大会・総括。

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■平成最後のタイトル戦? 新王者は新時代の君主となり得るか?

 

マディソン・スクエア・ガーデン(以下MSG)でのビッグマッチが大成功に終わった。ROHとの合同興行としてだが、新日本プロレスがMSG初進出したということで、間違いなく歴史に残る大会である。第0試合から素晴らしい試合の連続。全ての選手が好パフォーマンスを発揮したように思う。

平成も終わりを告げようとする中、目の前に迫った新時代・令和新日本プロレスの舵を握るのは誰になるのか、メインのジェイvsオカダはそういうテーマの試合に思えた。

 

つかみはオーケー。ROHのベストマッチは、岩谷麻優vsケリー・クレイン。

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第0試合から、グレートムタ見参というビッグサプライズで掴みは大成功。90年代のプロレスからハマった私としては、ライガーとムタが同じリングにいるだけで耳から血が出そうでした。

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それぞれの試合について詳しく書きたいが、そんな事をしていたら200年くらいかかりそうなので、あっさりといくつかの試合だけ書いておきたい。

まずはWOH選手権試合。 岩谷麻優は負けてしまったが、普段女子プロレスは見ない/興味ないという層に、その魅力を伝えるには十分な試合だったと思う。試合後の動きも含めて、ROH側の試合ではベストバウトではないだろうか。個人的には岩谷麻優WWEで見てみたいが、レベルの高い女子選手が海外にしか行き場がないのは何か残念に感じる。それに関しては、いつか別で記事にしたい。

次にIWGP Jr.ヘビーの3WAYマッチ。 若いながらもレベルの高いバンディードとドラゴン・リーに、ベテランとはいえ身体能力抜群な石森、三者の攻防は良いバランスでレベルが噛み合っていた。ただ以前に東京ドームで行われたプリンス・デヴィットvs飯伏幸太vsロウ・キー】の名勝負を超える程ではなかった様に思う。勝負はドラゴン・リーが制したものの、もはや3WAYのお約束ともあるように勝敗に関係なかった石森がリベンジを要求した。

そして、ブリティッシュヘビー級選手権試合のザックvs棚橋、試合前のガチ乱入(?)によるゴタゴタの影響もあったのか、今ひとつ盛り上がりに欠けてしまった印象。藤波辰巳ドラゴンスープレックスを披露し伝説と化したように、棚橋が新技を解禁するなら、このタイミングと踏んでいたが、まさかの敗北。最近は、試合後に弱気な発言が目立ってきた棚橋。少し心配である。

ROH側のメイン、ROH世界選手権試合3WAYラダーマッチ。普段、新日本しか見れていないファン達の目には凄く新鮮な形式。ラダーを使った攻防が迫力があって面白いのだが、今回はイマイチ迫力が足りなかったように感じた。ストローマンやエルガンの様なパワー系の選手がいなかった影響だと思われる。試合は楽しめたが、やはり何か足りないという印象の試合だった。

さて、ここからが私的なメインどころIWGPインターコンチヘビー級選手権試合・内藤vs飯伏】【IWGPヘビー級選手権試合・ジェイvsオカダ】について記していきたい。

 

カミゴェロードの幕開け。念願のIC奪取。

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内藤vs飯伏。同年代のライバルである2人は、タイトル戦でなくとも絶対に負けたくない相手との試合だ。

また、ベルトへの価値観も両者は違う。あくまでIWGP統一戦の手形に過ぎないと言う内藤にとって、単体のICベルトに意味はない。一方の飯伏は、自身が神と崇める棚橋と中邑が巻いていた大事なベルトである。特に、中邑真輔の印象が未だ根強いこのベルトは、中邑イズムを継承する飯伏にとって、IWGPよりも価値があるかもしれない。

いつもは殺人技オンパレードの飯伏だが、この試合では内藤の方がエグい攻めを展開していたように見えた。人でなしドライバーも繰り出したし、グロリア、走りこみのデスティーノなどは普段よりも強烈だった。しかし、内藤は飯伏に敗れた。結果はベルトへの執着心の差が出たのかもしれない。どこか楽しんでいる素ぶりの内藤に対し、飯伏はとことん勝利にこだわっている様に思えた。

復帰時、新日本を主戦場とする覚悟を口にした飯伏。 今まで飯伏に対しては、ファンもフロントもどこか甘やかしていたところがあると思う。それは、フリーとして参戦する以上ある程度の結果を出す必要があるが、飯伏は存在価値だけで認められていたが故の甘やかしだった。しかし、もう飯伏も若くはない。才能あるレスラーが集う新日本で、飯伏の存在価値は決して特別なものでなくなってしまった。 新日本で頑張るとの決意表明をわざわざ行ったのは、そんな甘やかされていた自分との決別だったのではないだろうか。最近の試合内容やコメントからも、何か今までの飯伏にはなかったものを感じる様になった。これは飯伏が変わり始めた証拠だと思う。棚橋や中邑が兼ねてから飯伏に期待していたものが、ようやく花開いてきたのだ。

正直言って、飯伏のIC戴冠は私の悲願だった。自由奔放にICを使っていた中邑。だからこそ未だ色濃く残る中邑のイメージ。それを塗り替えられるのは、同じく自由人である飯伏幸太のみだと思っている。

IWGPとはまた違う独自の防衛路線を築き、ワクワクするICベルトにしてもらいたい。それが出来た時、飯伏幸太は本当の意味でのカミゴェを達成するだろう。

 

難敵・ジェイを打ち破ったオカダ。新日本を背負う王者となれるか?

ジェイ・ホワイト-。オカダ・カズチカにとって久々に現れた難敵。いや、 かつてここまでオカダを苦しめた相手はいなかったかもしれない。

まだ26歳という若さだが、最近主流と化してきている身体能力の高さ・派手な技・スピーディな攻防などはなく、少ない技で魅せるという高度な技術を確かに持っているジェイ。私はジェイのレスリングが、どこかしら蝶野正洋に似ている様に思えて大好きなのだが、ここ数年でファンになった人ほどジェイへの拒否反応(つまらない・しょっぱいという声)が出ている様に思う。これは仕方ない事だ。ジェイの徹底的なヒールっぷりと、流行りのスタイルではないレスリングは、新規ファンほど拒否反応が出るのは当然。私含め、昔から見ているファンにも、そういう時期はあった筈だから、そこは目をつぶろう。さて、少し話が逸れたが、誰が何と言おうと確実にジェイは本物。NJCを制覇して勢いに乗っているオカダといえども、リスクが高い1戦だった。

今回オカダは、正調式レインメーカーを返され、いつ繰り出されるか分からないブレードランナーを意識し、外道の動きにも気を配らなければいけない。肉体よりも精神がすり減る闘いだった様に思う。だからこそ、なりふり構わず強引に攻め続け、その結果勝利する事ができた。

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ジェイの防衛ロードをもう少し長く見たかったファンも多いだろうが、ジェイの代名詞ともなった【NEW  ERA(新時代)】は、ジェイを選ばなかった。

しかし、このMSGのメインでいつも通りのジェイ・ホワイトを魅せてくれた肝っ玉の大きさ。この男はまだまだ大物になることを予感させられた。第1次ジェイ・ホワイト政権は終わってしまったが、再び這い上がり第2次政権を握った時、これまで以上に厄介な相手になっていることは間違いないだろう。

そんなジェイとオカダ。これぞ【THIS IS NEW  JAPAN】という試合を見事に成し遂げた。アメリカのファン達も大満足の様だ。

大変なのはこれからのオカダだ。前回、ケニーに敗れるまで、圧倒的な超人ぶりを発揮して防衛記録を塗り替えたオカダは、今回どんな王者像を築き上げるのか。並大抵な事では、もう大勢のファンを満足させる事は出来ないだろう。今こそ、本当の意味で新日本プロレスを背負う王者になる必要があるのだ。

今までのオカダはCHAOSという本隊と敵対するユニットだった。現在もCHAOSである事は変わらないのだが、ここ数ヶ月でCHAOSの立ち位置は大きく変わった。共通の敵・ジェイ(バレットクラブ)を倒す為に本隊と組むのが日常的になった。もはや本隊の1部の様なものと理解している。形式上、ヒールユニットに属していたオカダは、新日本を背負う王者として完璧な存在ではなかった。ヒールとしての活動は制限されているからだ。だが今後は本隊側だからこそ可能なイベント活動、メディア活動などが出来るはず。そのような活動を通して、対世間に新日本プロレスをPRしてもらいたい。その上で、リング上で強いオカダ・カズチカであり続ける。それこそ、新日本プロレスを背負う王者だ。大変な事だが、オカダなら平然とやってのけそうだから、やはりオカダは凄い。

 

 

新設されたベルト(※IWGPヘビー級のみ)。新年号。新王者。NEW ERAというキーワード。全てがオカダと飯伏の2大王者にピタッと当てはまった。どうやら、この2人が新時代を切り開いていくことになりそうだ。

だが、4月の間に、まだいくつかのビッグマッチが組まれている。 福岡2連戦まで大きな動きはないようにも思うが、タイトル戦が組まれる可能性もあり、まだ令和の幕開けが飯伏、オカダに任された訳ではない。しかし、この2人を主軸とした新時代を期待したい。