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Vol.19《WK感想伝②〜獣神の終わり!TIME BOMB is STARTING‼︎》

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■WKの主役はJr.!バトンは新時代へ‼︎

世間の注目は2冠に集まっていたが、私的には今回のWK(WRESTLE KINGDOM)の主役はJr.ヘビー級だったと思う。

団体、国境の枠を越えて、活躍してきた《獣神・サンダー・ライガーの引退。平成に生まれ、平成が終わる年に自らのレスラー生活に幕を下ろすことを決意したライガー。平成=ライガーといってもいいだろう。そんな一つの時代の閉幕に代わり、新たな時代を創造しようとする高橋ヒロム。ヒロム以外にもオスプレイ、田口、石森、デスペら実力者が揃った現在のJr.ヘビーは、間違いなくこれまでにないほどレベルが高い。年号も変わればJr.も変わる。平成ライガーから令和ヒロムへ、Jr.のバトンは新時代へ渡った。そんな時代の節目を今回のWKで感じることができたからこそ、今回の主役はJr.だったと思う。

 

■闘いや怒りを魅せる。それが獣神伝承!

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新日本一途で闘ってきたライガー。ビジュアル、キャラクター、闘い方、Jr.を盛り上げる様々な試み、全てにおいて革新的だったライガーの引退だからこそ、ここまで晴れやかな幕引きが出来たのだと思う。世界中に影響をもたらしたライガーだったからこそ、その引退は全世界が《#ThankYouLiger》と熱狂するものとなった。

1日目は思い出に浸らせてくれた。2日目はこれぞ新日本という『闘魂』を魅せてくれた。最後まで闘いを魅せてくれたライガーには本当に感謝と敬意でいっぱいだ

ライガーは常々、言っていた。「新日本のリングは闘いや怒りを見せなきゃダメだ」と。どれだけ時代が変わっても、その心意気だけは決して忘れてはならない。田口や矢野みたいな選手もいるが、彼らがやる時はやる選手であることは新日本ファンなら誰しも承知だと思う。これから新日本の未来を担う若手選手達には、そんなライガーイズムすなわち《獣神伝承》を心に刻んでほしい。

 

■藤波達も見た?新日Jr.頂上対決‼︎

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復帰した最高の挑戦者と、Jr.の枠を超えて闘い続けた最強の王者のタイトルマッチが、ライガー引退と同日に行われる。このシチュエーションからも、やはりドームの主役はJr.だなと感じる。

オスプレイは強い。正直、プロレスがシンプルな強さを比べるだけの競技なら、ヒロムといえどオスプレイには遠く及ばないとさえ思う。しかしプロレスは深い。強さ以外でヒロムがオスプレイを圧倒している部分もある。そんな総合力をぶつけ合うからこそ面白い。

そして、この試合やはり期待通りのベストマッチだった。そんなベストマッチが1.4で行われたこと。これは実に面白い想像を膨らませてくれる。

なぜなら、この日はライガー引退試合で、藤波、大谷、高岩、サムライら現在の新日本とは距離がある新日Jr.のOB達が久々に新日本のリングに集った日。藤波達が、現在の新日Jr.の頂点がどんなものか興味があって見てくれてるんじゃないかと。控室でライガーが「大谷、高岩!オレらの時代も凄かったけど、今のジュニア凄ーぞ!凄ーから見てけよ‼︎」と言ってたりして、みんなで一緒に試合見てたりしてんじゃないかと。そして、ライガーさんがいなくなっても新日本ジュニア安泰だな」と思ってくれてたらいいなと。

そんな妄想をして思わずニヤけてしまった。

 

■広がる夢!これからJr.は最高峰を迎える!

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そして迎えた獣神最終日のイッテンゴ

ライガー自ら引退試合の相手に指名したヒロムは、ライガーとの約束通り見事に王者となってライガーと対峙した。リュウ・リーも対戦相手ではあるものの、「ヒロムしか見えていない」とヒロムへの拘りを口にしたライガー。しかし、これは獣神伝承の試合ではない。ただ確かにJr.のバトンはヒロムに渡った

藤波らさっき名前を挙げた選手以外にも、金本や稔新日本OBはたくさんいる。海を渡ったKUSHIDAもいる。新日本に参戦した、ライガーと絡んだ数々の選手が世界中にいる。これからの新日Jr.に野心を燃やす川人もいる。きっと多くの選手がこの試合に注目したことだろう。

そしてそれ以上に多くの世界中のプロレスファンが見たことだろう。この試合を通じて、高橋ヒロム、凄いぞ‼︎」となって、プロレスを改めて好きになったり、レスラーを志す人が出て来れば、こんな嬉しいことはない。

ヒロムは試合後、倒れてるライガーに対し「アナタを超えることはできない。でも、アナタが作ったJr.の時代を超えてみせる‼︎」と言った。

ヒロムの夢が更に広がった瞬間だと思った。武藤敬司「思い出と闘っても勝てねぇ」と言っていた通り、個人としてヒロムがライガーを超えることはできないだろう。ライガーもヒロムもそれぞれオンリーワンだから。しかし、かつてなく盛り上がるJr.最高峰の時代を作ることはできる。もちろんヒロムだけではそれは達成できない。これまでになくレベルが高い現在の新日Jr.の面々ならそれが出来ると私は信じている。そして、その中心には必ずヒロムがいる。そんな時代が、もうすぐ来ることだろう。

 

以上、次回またリングの上で。