週刊リング

週刊ゴング記者に憧れ、週刊リング記者(自称)になった素人超人が、独自の目線による記事を書いていくプロレスブログです。

Vol.20《WK感想伝③〜ココがスゴいよ!棚橋vsジェリコ‼︎》

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■『闘強導夢』に相応しいドリームカード!

棚橋がいない1.4…。

『イッテンヨンといえば棚橋弘至と、あの聖帝タイチですら認めてしまうほどの《Mr.WK》な棚橋の名前が1.4のカードにない。これは長年プロレスを見続けている私にとっては、なかなか衝撃だった。

もっと衝撃だったのは、棚橋の"タ“の字も出なかった1.4が大満足で締め括られたこと。これは棚橋に限らず主力の1人くらいいなくとも十分に興行が成り立つということ。そんな現在の新日本の層の厚さに改めて驚いた。

そんな中、迎えた1.5。遂に棚橋弘至が東京ドームに姿を現す日。組まれたカードはスペシャシングルマッチ棚橋弘至vsクリス・ジェリコ。ドーム大会を連発していた頃の雰囲気を感じさせる日米スーパースター対決。以前、新日本がドームをバンバン組んでた頃によく言われていた『闘強導夢』の名に相応しいドリームカードだ。棚橋が勝てば、AEW王座への挑戦権が与えられるということで更に注目度が上がったこの試合。メインのダブルタイトル戦やライガー引退試合に劣らぬ好試合だった。ドーム2連戦で、「もう1回だけどれか1つ試合を観られるなら、何を観たい?」と問われれば、私は《棚橋vsジェリコ》か《オスプレイ vsヒロム》で迷うと思う。それほど好きな試合だった。

そんな《棚橋vsジェリコ》の魅力を少しばかり語らせてもらいたい。

 

 

■【ココがスゴいよ①:テーマ作り】

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組まれた試合を一生懸命こなすのはプロとして当然のこと。魅せることも必要なプロレスラーとしては、それにプラスアルファが必要だと私は思う。そのアルファとは何か?

それは試合前からワクワクさせることだ。

棚橋は以前から自分の試合に常にテーマを持たせてきた。ここでの説明は省くが、ストロングスタイルの呪い」「プロレスごっこ」「IWGP戦線撤退」「ケニーの後は焼け野原」など、これらのワードだけで棚橋がやってきた激戦の記憶が蘇る。毎回毎回、試合前にワクワクした。無論それらのテーマは相手があって初めて成り立つ事は百も承知。しかしながら、こういうテーマ作りができる選手は意外と少ない。

例えば、オカダ 。「キムタクは何を演じても木村拓哉」と言われるように「オカダは誰とやってもオカダ ・カズチカ」で、余裕綽々に王者らしくドンと待ち構える。前哨戦で相手を煽ったりはするものの、本気でぶつかって来いという意思表示なだけで、自分発信でテーマを作ることはあまりしない。

今回、棚橋が投げかけたテーマは『AEWの門戸開放』。棚橋がジェリコに勝利した場合、その先に待ち受けるのは、新日本を離脱したケニーらELITE勢。悪い噂も多い彼らとの闘いとなれば、それは交流戦ではなく対抗戦。『対抗戦』というワードは、いくつになってもプロレスファンが興奮する魔法の言葉だ。今回の試合、ファンは先の対抗戦を否応なく想像してしまう。それだけで充分にワクワクするのだ。

 

■【ココがスゴいよ②:試合作り】

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《棚橋vsジェリコ》の試合時間は22分24秒。まずまずの長さである。ドームのセミということもあり、試合もかなり盛り上がった。

しかし、試合内容は現在の新日本の主流である派手でスピーディな攻防、ゴツゴツしたファイトはあまりなく終わった。机上でのDDTや場外ハイフライフローなど、危険技はいくつかあったものの、基本的には丁寧な技で試合を作り上げた印象を持つ。それでも非常に濃い内容の試合をやってのけた事が素晴らしい。

以前、SANADAは言いました。

「派手すぎると“凄いな“で終わって記憶に残らない。一つずつ大事なことをやると記憶に残るんですよ。」と。

現在の主流である派手でスピーディな試合も確かに面白い。《オカダvsケニー》など、凄く興奮した。だが、確かにSANADAの言う通りで、これだけ毎回ベストバウト級を叩き出す新日本の試合でも、余程強いインパクトを残してなければ記憶に残っていない。それよりも、何かテーマがあり、丁寧に魅せる、そんなプロレスが記憶に残っている

プロレスの楽しみ方は人それぞれだが、試合前から試合後までグレーな部分を自分なりに読み取って読解することがプロレスを最も面白く見る方法だと私は思っている。「何故ここでこんな事を言ったのか?どういう思いで闘っているのか?」それらを感情移入して感じ取ることが楽しい。人それぞれ感じ方が違うので、「俺はこう思う」「私はああ思う」という意見交換も面白い。

棚橋vsジェリコは、そんなふうに色々感じながら見ることができた素晴らしい試合だった。

 

■【ココがスゴいよ③:オーラ】

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お互いスーパースターとあって、入場時から会場の雰囲気は一気に《棚橋vsジェリコ》に切り替わった

新日本プロレスを観戦したことがある人なら共感してくれる人もいるかもしれないが、棚橋の入場は会場の空気をガラッと変える。これが出来るのは、現在の新日本ではオカダと引退したライガー、そして棚橋だけだと思う。少し前なら、AJスタイルズ中邑真輔、もっと前なら武藤敬司もそうだった。きっとアントニオ猪木もそうだったのだろう。もちろんジェリコの入場でも、会場の雰囲気を変えていることが画面越しに伝わった。

彼らの共通点とは、即ちオーラ(華)であると私は思う。経験値や魅せ方とかでも補えるだろうが、持って生まれた部分も大きいと思う。持って生まれたスター性が、会場全体の空気を変えてしまうのだろう。

 

 

これらの点が、《棚橋vsジェリコ》のスゴいところ。

 

そして、これにてWKの感想を本ブログで伝えるのは終了となる。

最後にWKの感想を一言。

「最高だよ、新日本プロレス!」

 

以上、次回またリングの上で。