週刊リング

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Vol.38『方舟はますます驀進します‼︎』

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武藤敬司、思い出の福岡で初防衛成功】

全国1千万人のプロレスファンの皆様、おはこんばんにちわ。

エルゴンです。

先日のノア福岡国際《GREAT VOYAGE 2021 in FUKUOKA》、久々に福岡でプロレスビッグマッチが開催されるとあって九州の民達は大盛り上がり。

興行としても、小峠のGHC Jr.王座奪還・ノアイズム・拳王と藤田の両リン後の再試合など、話題性も内容も盛り沢山で大成功だった様に思える。

しかしながら何と言っても今回注目を集めていたのはメインのGHC王座選手権。

武藤敬司vs清宮海斗

34歳差で実力伯仲のタイトルマッチ。これはなかなかの異例。

58歳の武藤が王者として決して恥ずかしくないパフォーマンスを維持しているのも凄いが、あの若さで既にノアを背負っている1人である清宮も素晴らしい。

王者・武藤にとっては福岡国際センターは思い出の地。

IWGP初戴冠(ただしグレートムタとして)を成した場所でもあり、今や伝説になっている天龍とのMr.プロレス対決が行われた場所でもある。

そんな特別な会場で、武藤敬司GHC王座の初防衛に成功した。

 

【未来だけでなく、過去や現在とも闘っている】

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武藤がGHC初戴冠を成したあの日、清宮は自らをノアの未来と称して挑戦表明を行なった。私はてっきり、今回武藤は未来をテーマにした作品を作るのだと思っていた。

だが実際は違った。

試合前の煽りVでは、常に自信満々の武藤が

「思考に体がついていかない、思い通りに動かない」

と自身を嘆く発言をした。

天才と評される武藤でさえも、アラカンである現実と闘ってもがいて現実を生きていかなければいけないのだと痛感させられた。

そして試合が始まれば、ファンはどうしても過去の武藤と現在の武藤の比較をしてしまう。

「キレがなくなった」「動けてない」

「省エネプロレス」「体がしぼんだ」

など、ファンは好き勝手な思いを呟く。

「思い出と闘っても勝てない」

という名言を残した武藤が、歳を重ねたことにより、往年の名選手ではなく思い出の自分と闘う羽目になるとは何とも数奇でロマンティックだ。

過去の思い出(ファンの記憶)、現在の自分・ノアの未来。武藤はそれら全てと闘っていた。

そうして過去、現在、未来をテーマとした壮大な作品が出来上がったのだ。

 

【黄昏の天才を乗せた方舟】

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そんな武藤に次に挑むのは、先日中嶋勝彦をパートナーにGHCタッグ王者となったマサ北宮。

まだ顔じゃないと言わんばかりに相手にしなかった武藤へサイトースープレックスをお見舞いしたマサのバックには、武藤とも深い関わりがあるマサ斎藤佐々木健介が垣間見える。

そうなると次回も何か壮大な作品が出来上がる予感がする。

武藤ほどのキャリアなら誰とやっても何をしても何を言っても、なんかのオプションが付いてくる。GHC戦以外にも、これからノアでいろんなドラマが生まれていくことだろう。

もう既に確信しているから言わせてもらう。

黄昏の天才・武藤敬司を乗せた方舟は、ますます驀進します。

 

では、次回またリングの上で。