No.9-⑴ ☆BOSJ前半戦特集①《BOSJの面白さの秘密を暴く!前半戦注目は石森と田口! 》
■ BOSJがG1よりも面白く感じるのは何故か⁉︎
先週13日から開催された【BEST OF THE SUPER Jr. 26】(以下BOSJ)。 開幕から、ファンの期待度MAXメガ盛りだった SHO vs鷹木、博多を熱狂に包み込んだ石森 vsドラゴン・リーのカードを組むなどし、新日本の作戦通り、私たちはBOSJに一気に夢中になった。
2日目も、まだ新日本では未知数同士のエル・ファンタズモ vsバンディードや、実力者オスプレイや田口、注目のDOUKI、母性をくすぐる成田などがそれぞれ活躍を見せた。
そんなBOSJ、昨年も思ったけどG1より面白いよね? きっとそう思ってる人、私だけじゃないはず。そんなBOSJの魅力にリングイン!
□1年に1度のシリーズ。普段見れない新鮮なカード。面白くないワケがない。
BOSJが面白い理由。それはズバリ、Jr.の冷遇が1つあると思う。
普段のビッグマッチでは、ヘビー同士のスペシャルシングルマッチが組まれることはあれど、Jr.でそれが組まれることは少ない。最近ではJr.タッグタイトル前に、ちょこちょこしたシングル戦はあるが、そのタッグの本命同士を当てず、大方どちらが勝つか分かりきった試合が多いと感じている。先日の石井 vsEVIL、後藤 vsジェイのような「どっちが勝つか」というワクワク感のある勝負が足りないのだ。
では、それは何故なのか? Jr.同士のライバルストーリーが少ないからという理由に繋がる。ヘビーに比べて人材不足のJr.勢。 BOSJもゲスト的な外国人レスラーが多数出ている現状。ライバルストーリーといえば、ヒロムvsデスペ、 SHO vs鷹木、少し前ならKUSHIDAvsBUSHIなど、アツい感情を見せる試合はこのくらいかもしれない。うん、ヘビーに比べるとJr.同士のドラマが圧倒的に足りてないのが分かると思う。だが、それも過去の話。少しずつ人材豊富になり、今やJr.でも面白いストーリーはいくらでも組めると思う。後はマッチメーク次第なのだ。
しかし、なかなかJr.には焦点が当たらない現実。それが1年に1度、Jr.に焦点が当たるシリーズがBOSJなのだ。
普段の冷遇を晴らすべく、自己をアピールして闘う戦士達。普段シングルが少ないからこそ、新鮮味を感じることもできる。今やマンネリ化されたカードも多いヘビー戦線に比べて面白くないワケがないのだ。
かといって、Jr.の冷遇は私は嫌いである。今年のBOSJの盛り上がりを機に、今後のビッグマッチでのJr.を主軸としたカード編成を期待したい。
□石森太二から、Jr.の絶対王者になる覚悟を感じた。
今年、特にJr.愛というか覚悟を感じるのが、前IWGP Jr.王者の石森太二。昨年準優勝の石森だが、まだ昨年はBONE SOLDIERとしての魅せ方が確立できてなかった。REBORN成功した今年は幅が広がり、昨年よりも伸び伸びとした試合を魅せてくれているように思う。
開幕前日の公開記者会見では「いまの新日本ジュニアには絶対王者がいないと思うから、俺が優勝してベルトを獲って絶対王者になる。」とか、鷹木に対して「SUPER Jr.は、お前のヘビー転向のための踏み台じゃねぇんだよ!」などJr.愛や覚悟を感じる発言。今大会で新たなJr.の主役が誕生する事を十分に理解しているのだなとわかった。
5月19日現在、3戦3勝の石森。難敵ドラゴン・リーへのリベンジは果たしたものの、まだ鷹木戦という大一番があるし、株価上昇中のSHOとの闘いも控えている。そう、Jr.を背負おうとしている男は決して石森だけではないのだ。覚悟という意味ではSHO戦は壮絶な激闘になることが予想されるし、自分の力を誇示するために鷹木も全力で石森を潰しにくるだろう。手負いのタイガーマスク、未だ未勝利の金丸なども決して油断ならない相手。石森が絶対王者になるべく、越えなければいけないハードルはまだまだあるようだ。
□メイン3連勝の田口。優勝すれば正式サポーターになれるかも。
Bブロックでは、開幕からメイン3連勝の田口が存在感を示している。
普段のコミカルさは少し控えめに、存分に実力を発揮している。BOSJ26のために、新ムーブ「絡みつき式ギタり」を携えてきた田口は、YOH、DOUKI、BUSHIと英字だらけの敵を撃破してきた。
開幕黒星からスタートするイメージが強い田口が、今回は試合もマイクも絶好調。今こそ全盛絶頂・オーガズム田口なら、イクとこまでイクんじゃないかと本当に思えてくる。
田口がBOSJ優勝したら、現在は田口が勝手に応援している【ラグビーワールドカップ2019】、ラグビー協会公認でタグチジャパンに応援要請がくる可能性も十分アリだ。新日本もラグビー協会もWIN-WINでコラボできることだろう。そう考えると田口の優勝は、新日本にとってもビッグビジネスのチャンスとなる。
これほどメインを任されていることからも、新日本からの信頼が厚い田口。タグチ監督ではない本気の田口が観れるのはBOSJだけ(?)かもしれない。それだけでもBOSJは、やはり面白いといえる。
しかし、今年みんなが期待しているのは、やはりJr.の新しい主役の誕生。もはや主軸である田口が優勝するより、他の選手が優勝した方が面白いと思ってしまう。
若手が飛び出してくるのか、実力者達が主役の座を奪いにくるのか、どちらにせよ目が離せない展開が待っているBOSJ。
もっと、もっと、もっと、もっとーー、楽しませてくれることだろう。